7 フリーランスのライターとして再スタートを切る

タスク形式で月10万円を突破することで自信をつけた私は、思い切ってプロジェクト形式の案件に挑戦することを決めた。

タスク形式の案件は早い者勝ちだけれど、プロジェクト形式は案件に応募してクライアントから選んでもらう案件だ。

プロジェクト形式をメインに取り扱っているクラウドソーシングサイトに登録する。
自分の実力が試される時だと思うとワクワクする反面、緊張した。
すでに実績を出して忙しそうにしているライターさんのプロフィールを読みながら
「いつか私もそっち側に行きたい」と、憧れの気持ちを抱いていた。

予想通り最初は全くダメだった


稼げないことは、あらかじめ想定していたのでそれほど驚きはない。
ただ、「やっぱり私はダメなんだ」というネガティブな気持ちに悩まされた。

「数いるライターの1人」からの脱却
条件の良い案件は応募者が殺到し、採用されることはほぼゼロ。
それなら、条件を落として応募者の少ない案件に応募しても、募集時と実際にやることにギャップがあり、労力だけ搾取される。

そんな時、あるクライアントから、文章の要約文の作成についてものすごく褒められた。
普通の記事ではライバルが多すぎて目が出にくいが、要約文の作成をうりにしてみたらどうだろうか。

早速路線を変えてみると、思いの外需要があった。
要約文の作成なので大きくは稼げないが、実績は残る。
自分の新たな強みを発見したことと、誰かの役に立てることがとにかくうれしかった。

「論理的に考えて文章を書くことが好き」ということに気づく


ライティングにおいてもう一つ転機が訪れた。
『考える技術・書く技術』という本との出会いだ。

論理的に考え、その情報を整理してビジネス文書を作成する指南書ともいえる本で、「こんなふうに書きたい!」と、大興奮した。
何を書くかを整理することから始めることで、
・分かりやすい文章が書けるようになった
・話が横道にそれず書き上げるまでの時間が短縮された
というメリットを得られた。

ロジカルライティングができるライターとして他人と差別化することで、ポツポツと仕事が入るようになった。
さらに、マーケティングのプロの指導を受けて販売方法を改善することで、売上が加速する。

これが、私の道。

フリーランスのライターなので、波はあるが極端ではない。また、いきなり7桁稼げたという大ジャンプもない。さざ波のように、細々と揺れながらある程度安定した収入が得られるといった感じだ。ローリスク・ローリターンの地味な仕事だが、こうやって誰かの役に立って仕事が続けられるということは、私の道ではないだろうか。

それなら、もっとライティングを追求したい。ライティング力を高めて、より多くの人達の役に立ちたい。
ライティングの可能性を見つけていく。

ライティングを究めることが、私の道。